2018年9月18日火曜日

臨床調査ご協力のお願い


厚労省科研費の採択を受け、今後の肋軟骨移植を要する患者の皆様にご協力をお願いできればと思っております。HPWhats new9/3の項に掲載しておりますが、一言で言うと、余った軟骨を私にいただきたいというお願いです。
 
軟骨の移植後の吸収や変形、年齢による違いなどは、明確にはされていません。そこで、このたび弘前大学生化学教室の協力の元、軟骨が含有する成分を生化学的に調査を行うものです。
結果が得られれば、それを臨床に還元していけるのではないか、すなわち、移植軟骨の変化を抑制する手段を得るなど、今後の治療に役立てるのではないかと期待しております。
 
いただきたいものは、軟骨移植時に、耳の形に細工する際生じた削りカスの軟骨、および、耳介挙上術時に胸部に埋入してある軟骨を摘出し、利用しますが、その時に生じた余りの軟骨です。
 
削りくずで、あとは使えずに捨てるだけのわずかな軟骨で行える調査ですので、このために余計に採取したりするようなものではなく、一切皆様に不利益を及ぼすようなものではありません。今時は何をするにも同意書なしにはできないので・・・
 
入院時、外来検査時などにお願いをして同意書をいただければと思っておりますので、どうぞご協力のほどお願いいたします。

2018年9月11日火曜日

地震後の病院の現状について


色々とご連絡しなければならない事項が山積しているのですが、まずは今回の地震についてお伝えします。皆様にはたくさんのお見舞いメール、励ましメールをいただき有難うございました。北海道全体としてはまだまだ問題があるのですが、こちらの病院の状況としては、現時点でほぼ正常に機能しておりますので、予定通りの受診や手術の日程でお考えいただいて結構です。

6日(木)のam3過ぎの大きな揺れで目を覚ましたわけですが、札幌中央区では建物の損壊のような大きな被害なく、なんと朝にはジョギングをしている姿まで見かけたくらいです(さすがにこれはあまりにも感覚がマヒしているような気もしますが・・・水のシャワーしか浴びれませんし)。問題は停電が起こったことで、朝すぐ病院に向かいましたが、病棟も明かりは非常電源の最低限のものしかなかったのですが、、入院のみなさんにも大きな動揺はなかったように思います。ただ、手術は中止との連絡が入ったので、福岡の軟骨移植の子と、東京の耳介挙上の子には、可哀想でしたが、今日は手術ができない旨伝えました。まだ余震や被害状況もまだよくわからず、今後の見通しが全く立たないので、来週等に振り替えられるものかもお伝えできず・・・という感じでした。日光で傷を見ながらのガーゼ交換を済ませ、あとは大学の対応待ちという感じで。もはやPCが使えないと何の仕事もできないものですね。午後に病院長からの招集がかかり、今後の見通しのことや、市内の救急病院が機能しなくなったため、我々の病院で2次救急にも対応するなどの報告がありました。私の方からも今日手術予定だった人を、手術ができるようになり次第優先的に組むよう強くお願いしました。夕方には病院は停電が解消され、ほっとした雰囲気に。この時点で手術部長から連絡があり、もし今後大きなトラブルがなければ明日手術をしていいと言っていただきました。この日はまだ札幌も病院近くや主要道路沿いなどの一部でしか電気が戻ってなかったので、初めて見る暗い札幌の街並みでしたが、翌朝位にはかなりの範囲で復旧してきたようです。7日は朝から手術も無事行えましたし、今週は外来も予定通りで行っています。

まだコンビニは品ぞろえが少なく、札幌も清田や元町などで道路被害もあるようなので、完全復旧までは時間がかかるとは思いますが、ニュースではなかなかこちらの病院の状況までは伝わらないと思いますので、現状として、ほぼ正常に機能している旨取り急ぎお伝えします。