夏シリーズも夏休みに入るころにはすでに全行程の半数の位の方はすでに退院し、現在は後半戦に突入中です。なんたって5月末からシリーズ始まってますからね~。今のところ私は元気です。というのも、7月から2か月間香川大の先生が見学に来ているのですが、見学といっても、もう形成外科医としてはベテランの域に入っている方なので、フルにお手伝いしてくださっていて、おかげで相当に助けられております。違う施設でトレーニングをされてきた方は視点も違うので、質問されて逆に私が今まで意識していなかったことを聞かれて、なるほど!と気づかされることも多々あるんですよね。一方夏休み中の外来の方は過酷な2回を何とかクリアしましたが、まだまだ混雑は続きそうな・・・
せっかく耳の勉強をしに来ていただいているので、できる限りのことは伝えようとは思っているのですが、私の脳みそはいわゆるばりばり文系構造で、長嶋ばりに、ここにこう来たらカーンと打つんだ!的な漠然とした説明が多いようで(うちの先生たちの指摘によると)、理系頭で理路整然と説明する能力に欠けているそうなのですよ(これに関しては全く否定できない・・・)。
ということで、せめて実践的な練習を!と、にんじんを使って軟骨細工のトレーニングを一緒に行ってみることにしました。にんじんは軟骨とは感触は違うと言え、立体的なプロポーションや厚さの加減を知るには適していて、非常に優れたモデルになることがわかりました。厚さ1cmくらいにスライスしたにんじんを、手術同様にメスと彫刻刀で細工して、虫ピンで固定しています。手術ではワイヤーで固定するのですが、にんじんだとワイヤーで締めるとさけてしまうので、虫ピンにしたのですが、新種のオブジェのようですよね。これ、こんな感じで作るんですよ、と初めてのにんじんを相手に15分くらいでちゃちゃっとやってみた割にはなかなかそれっぽくなってると思いません?もっともにんじんだと材料はなんぼでもあるので、失敗したらポイして新しいので細工を始めれば済むのですが、実際の手術ではわずかの軟骨も貴重ですから、細工のプレッシャーは全然違います。香川の先生、手術の時も相当レベルの高い次元での会話になっていますし、にんじんモデルも非常に上手にできていたので、いつ手術を始めてももうかなりの結果が出せるんじゃないかと思います。
一方いつも手術に参加して軟骨細工の助手をたくさんしてきたうちの先生たちも、助手と自分で作るのはまたかなり状況が違うようで、私の予想以上に苦戦していました。非常に良い実践トレーニングになることがわかったので、これから不定期ににんじん教室を開催していく予定です。
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