先月のことですが、香港大学3年生の女性が1週間当科に研修に来ました。私としては、1週間へたくそな英語で説明かあ~とややテンション低めだったのですが、事務員に連れられてきたその女性は、いきなり流暢な日本語で話し始めたものだからびっくり!日本語で大丈夫?と聞くと、大丈夫ですとのことでかなりほっとしました。驚いたのは、私の早口のやや訛りの強い?言語でも全く普通に理解するのですからたいしたものです。しかも、日本に来たのは旅行でちょっと遊びに来たことがあるくらいで、全部自分で勉強して身に着けたものだそうです。香港ですから当然英語もできるわけで、しかも本人の希望で高校の3年間はイギリスに留学していたそうなので、そりゃ英語もペラペラですよね。種々話を聞いてみると、香港には医学部が二つしかないとのことで、香港の人口が700万以上の割に少ないなとも思いますが、とにかく相当に優秀な人であるのは間違いないです。さらにうちの先生が調べてみたら、香港大は東大かそれ以上の大学とのことですから東大理3かそれ以上ってことですよね。
で、現在20歳・・・香港が日本と同じく18歳で大学入学ということで、ん?3年生だと計算が合わない、と思ったら、なんと実は1年飛び級しているとのことで、これはもう化け物級の頭脳です。それじゃあ語学の能力も尋常じゃないかと納得。さらにまだ3年で臨床の方はそう勉強していないはずで、しかも形成外科なんてますますわけのわからない世界だと思うのですが、聞いてくる質問が、理解していないとできない的確な内容で、感心しきり。たまたまその時にやっていた手術の概念が特に理解しにくい内容で、たぶんうちの学生もあんまりわかっていないだろうな~という内容だったので、これもすごいとしか言いようがないです。ちなみに日本語は非常に綺麗で、ほとんどのことが分かっていて聞き返すこともない、さらに徳川家康ってわかる?というと聞いたことありますとのこと。また、ことわざまで通じるのですよ。一方で、ちょいちょいやってます、なんて言葉の使い方も普通にするわけで。彼女は嵐のファンで、DVDで勉強したと言ってますが、それだけでこんなに日本語ができたらみんな苦労しないですよね。とにかくすべてに驚きでした。でもとっても謙虚で、見た目の普通の女の子なんですよね~・・・一応卒業したら日本の医師免許取ってうちにおいで~と誘ってはおきましたが、万が一うちに来ても、あの頭脳を、能力分開花させてあげる自信が私にはありません。
今函館の病院に出ているうちの女医さん・・・仕事はめちゃめちゃできるのですが、日本語に関してはかなり不安で、ピザの斜塔なんてことを気軽に言いますし、慶応大学の創始者を聞くと慶応さんですか?と言うレベルですから、まあつまり頭はいいけど興味のないことは覚える気がないという子です。先日函館に行ったときに、その先生に香港の子の話をして、もしかして先生より日本語できるかもよ~と言ったら、いくらなんでもそんなわけないですよ~と力強く言われたので、でも彼女、ことわざも知ってるよ、と言ったら、あ・・・私よりできるかも~とあっさり白旗あげてました。とにかく、世の中にはすごい人がいるものですね~。
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