2021年12月12日日曜日

2年ぶりの耳介再建学会開催

11/26,27の二日間、当科主催で耳介再建学会を開催しました。昨年は開催見送りとなってしまったので、二年ぶり、第4回となりました。

この状況ですので、人数は例年よりは少なかったものの、小耳症の治療に情熱を持っている、技術を上げたい、今後取り組みたい、とする先生たちが集合しました。初めての参加の先生も数名いらっしゃいました。内容的にも充実したものとなったと思います。我々も学会で集まることがしばらくなかったので、久しぶりにface to faceで話ができ、参加くださった皆さんも笑顔が多かった印象でした。

今年中には耳介再建学会のHPにアップしようと思いますので、是非、どういう施設の先生が参加しているのか(特に常連の先生は耳に思い入れを持った先生が多いと思いますので)、チェックいただけると良いかと思います。

プログラムとしては、初日午後からは、手術のライブサージャリーで、今年は耳介挙上の方に協力をお願いしました。これは私が執刀し、それをライブ会場に中継で流し、会場から質問等あれば解説するというものです。手術は非常に順調に進みました。軟骨移植にどうしても目を奪われやすい小耳症の手術ですが、耳介挙上にも多数のノウハウがあります。今回実際にやっているところを見たら、今まで思っていたことと違っていたという意見も何人かからいただいたので、耳介挙上の方も定期的にやった方が良いかなと思いました。

翌日午前は症例検討会で、11演題、いずれも非常に厄介だった症例、思ったように経過しなかった症例、これから手術するのにどうすればいいか相談したい症例、など、通常の学会とは趣旨が異なり、やっている医師だからこその濃い議論が続きました。討論時間も通常の学会よりはるかに長く設定しているのですが、それでも予定時間を超過しました。昼は、皆さんの食事の時間に、ランチョンセミナーと称して、私の方で、術後管理の要点と合併症について講演しました。午後は、恒例の人参教室で、2日前に人参をたくさん購入し、1cm程度の厚さに切っておき、2日間影干しをして、やや水分が飛んだものを使用して、耳の軟骨フレーム作りを練習するものです。これも皆さん非常に熱心にやってましたよ。

主催の方はかなり大変なのですが、こういう形で少しずつでも日本の小耳症手術のレベルアップが図れれば、疲れた甲斐があるというものです。

しばらくこの準備に奔走していたので、入院調整等進んでおらず、これからちょっと頑張りたいと思います。

でも、このあとも大学院生の講義、研修医セミナーの講義、看護科の講義、大学院生の学位審査委員、理事の会議などなど結構やることが目白押しなんですよ。



コロナ対策も万全です


参加の先生たちの力作




0 件のコメント:

コメントを投稿