2017年6月16日金曜日

育成医療が厳しくなってきました


また随分と間が空いてしまいましたが、かなり濃密な、というか、過密なスケジュールの中何とかやっております。東京に行ったり香川に行ったりと出張が多く、一方では手術見学の先生を受け入れたり、学生講義をしたりと、なんだかひたすらあたふたしてました。そんな中であっという間に6月に突入したと思ったら、なんと来週早々には夏至じゃあ~りませんか!!せっかく日が長くなってきて幸せ気分になっていたのに、なんとこれからはどんどん短くなる一方なのですよ。そう思っただけでテンション落ちます。おまけに今年はどうもぐずついた天候が多く、北海道の最も良い季節のはずの5,6月が、ただの寒い日々になっているだけというこれまた悲しい現実。

 病棟の方はすでに夏?シリーズの始めの方たちからは退院組がどんどん出てきていますし、今も10人くらいのお耳ちゃんが入院中。男女それぞれ5人ずつとちょうどいい感じです。女性が元々少ないので、なかなか難しいのですが、寂しくならないようできる限りの調整はしております。


 さて、形成外科学会では全国の形成外科の施設にアンケートを行っていて、主だった疾患の集計も行われています。あまり詳しいことは恐らくオープンにはできないと思いますが、小耳症でいうと、私のところは軟骨移植と耳介挙上を合わせて1年で148人。全国の手術件数全体のうちの4割でした。これって大変な数ですよね。

 新患予約外来の申し込みも追いついていない状況で、新規に初診予約枠を提示するとあっという間に完売していきます。遠方から頑張ってお越しいただき、感謝の念で頭が下がりますが、枠がどんどん埋まっていく状況には、やや圧倒され気味です。


 あと重要なご報告が。この1,2年でさらに育成医療の審査が厳しくなってきており、多くの地区で、完全に身体障害者の等級に基づいた審査になってきているため、身障者に該当しない片側の小耳症の方は、却下される率が高くなってきています。申請の枠としては聴覚障害の区分で出す以外なく、聴覚の改善が得られない手術ということで、身障者に該当する両側の方でも却下となる可能性が高くなっています。逆に乳幼児医療の適応年齢は引き上げられつつありますので、その対象となれば治療費が高額になることはないかと思いますが、これは地区によって大きく異なりますので、治療が近くなった方は、あらかじめ地元の役所で確認しておくと良いかと思います。


そうそう、そろそろ関西近辺の方々は気にし出しているころかと思いますが、今年の近大外来は10月初旬を念頭に、近大と調整中です。来月に入ったらHPでまたアナウンスしますので。

手術見学の先生が来たので、にんじん教室を開催
前回に比べ結構みな腕を上げていましたよ!