2018年5月24日木曜日

夏シリーズ始まりました


 先週は熱傷学会のシンポジウムで講演のため東京に行ってました。発表の内容は、やけどで変形した耳の治療についてでした。やけどの受傷直後だとまだ耳の軟骨は痛んでいないので(深いやけどだと、時間が経つと皮膚が崩れてきて軟骨も痛んできます)、早期に耳を切断し、痛んだ皮膚を取り除いて軟骨だけにして、胸の皮下に埋め込み、後日肋軟骨と、埋め込んだ耳の軟骨を組み合わせて耳を作るという世界初の画期的な?手術の結果を供覧するインパクトの高い報告だったのですが、画期的過ぎてみなさんドン引きしていたような・・・
 それにしても東京はすでに暑くて湿気も高かったなあ~・・・今回会場は東京駅のすぐ近くだったので、私も始めて東京駅近くのホテルに泊まったのですが、地下に入ると迷ってしまってなかなか会場に到達できなくて苦労しました。地上を歩いた方がよほど早く着けるような気がします。私の学会での楽しみが夜の一人飲みと朝の散歩なのは毎回書いているのでご存知と思いますが、ちょうど朝から天気も良く、皇居の近くだったので、その近辺をずっと散歩してました。ついでに隙間を見つけて谷中の方もぶらついてきました。東京とは言え、あそこら辺はまた別世界ですね。


皇居とビル群の対比が鮮やかでした

湖面に映ると眼鏡橋になります

前から行きたかった念願の将門塚
朝から多くの方が花を供えに来てました




入る前からすでに独特の鄙びた感があります


こんな路地がたくさんあるのが魅力です


一方札幌に戻ってきたら逆に寒くて悲しい感じで・・・でも早朝にジョギングして円山公園を抜けるときに、りすが走り回っていて可愛かったですよ。人に慣れているのでしょうね。呼ぶと結構近寄ってきました。

こっちを意識して耳を立てています
呼ぶと結構足元近くまで寄ってきます
  
 今週は東京大学形成外科の岡崎教授に来ていただき、学生に顔面神経麻痺と頭頚部再建の講義をしていただきました。教授と一言で言ってもピンキリで、実力のある人もいますしない人もいます。態度の謙虚な人も横柄な人もいます。まあたいがい横柄な人って実力もない気がしますが。発表を聞いていると、ちゃんとやっている人なのか、上っ面の人なのかはすぐわかりますので、私はちゃんとやっている人としかお話ししない(したくない)んですよね。そんなわけで学会内に友人は非常に少ないわけですが、その友人の一人が岡崎教授です。私とタイプは正反対(頭のデキも勿論違いますが)で、専門分野も全然違うのですが、非常にまじめに臨床に取り組んでいて、信頼できる先生なんですよね。なぜかウマが合うので、去年から年に1回講義に来ていただくことにしてます。私自身もすでに何回か学生講義をやって、残すところはあと二回。メインイベントの先天性疾患の講義が待っていますので、その準備にも時間を取られてました。
 そんなこんなで今月もまたバタバタしてましたが、今週からいよいよ夏シリーズも始まりました。今の時期はまだ人数が少ないので病棟もまだ静かで処置も時間がかからず楽なのですが、これから一気に増えてきて、病棟もにぎやかになっていくことと思いますよ。

2018年5月1日火曜日

春シリーズ終了・・・


冬から春シリーズと全く切れずに続いていたお耳ちゃんがついに先週で全員が退院し、一瞬お耳ちゃんが病棟からいなくなりました(大人はいますが)。そして来週早々からは夏シリーズが始まります。福岡の学会の報告も兼ねて早くにブログをアップしようという気持ちだけはあったのですが、なんだかとにかく忙しいのです。今年は当たり年とでも言うのか、まずは文科省に申請していた研究助成金が当たり、当たったはいいものの、そのための書類やら手続きやらが大変!で今月から学生講義が始まったのですが、内容を一新したのでその準備が大変!さらに5月の熱傷学会と10月の顎顔面外科学会のシンポジウムでの講演依頼があり、9月には信州に講演に行くことなども一気に決まりました。さらに11月末にインドの国際熱傷学会に出る予定なのですが、同じ日程に台湾形成外科学会から講演の依頼が来てしまい、これは丁重にお断りしたところ、11月初旬の韓国の形成外科学会での講演の話が来てしまい、これはさすがに断れず。また、形成外科学会の主導で全7巻の教科書を作っているのですが、4巻の先天異常の教科書の編集者になってしまったので、これで今年1年間は間違いなく忙殺されそうです。大学の委員会の仕事も形成外科学会の委員会の仕事も色々抱えていて、もう何からどう手をつけていいのやら・・・という感じです。日々夜中まで病院に残って頑張ってはいるのですが、全く先が見えてきそうにないのですよ。もうどうしましょ!

そうそう、せっかくなので福岡の学会の話を。特別なトピックスはなかったのですが、今回は小耳症の耳介再建後のトラブルまたは不満足な結果に対するリカバリーというテーマのシンポジウムがあり、私が座長で、数人の発表の司会をしました。皆さん痛い経験は必ずあるのですが、その結果や対策なども含めて普段なかなか聞けない話が聞けて意味のあるシンポジウムでした。私は別の耳のセッションで発表しましたが、今回耳のセッションが全部で11演題といつもより多くのエントリーがあり、嬉しい限りです。最もうち4演題は札幌医大からでしたが。ちなみに、低年齢での手術はだめだとこれまでずっと言い続けてきた甲斐があったか、最近は10歳以下での手術報告は少なくなりました。しかし、エキスパンダーを使って手術をしている施設が日本には未だに根強く残っているんだな~!ということと、とある先生のシンポジウムの耳の発表を見て、汚い耳だな~良くシンポジウムにエントリーできるな~治療を受けたAI県の患者は不幸だな~という素朴な感想。しかしこれは恐らく私だけではなく会場にいたほぼ全員の一致した意見だと思いますが。しかも本人は良い結果と豪語していたので、何も言いようがありませんが・・・


福岡と言えば焼きラーメン
黒鉄のは美味しいです。実は3日連続通いました。
大宰府近くのスタバはお洒落です
学会に貼りだしたポスター
オレンジ色の耳介再建研究会のが一番格好いいと密かに思っている

すでに緑がいっぱいの大宰府