2016年12月7日水曜日

適切な手術年齢について


手術をするにあたり、現時点で下限を小学5年以上としていますが、体格の明確な基準は設けていません。受診された方々には説明をしていますが、手術時期に関しては少なくとも肋軟骨移植を行う限りは早いよりは遅い方が、絶対に本人にとっても耳にとっても有利です。理想的には中学~高校生です。理由は簡潔に言うと、小学生のうちはまだ未熟な軟骨が多く、未熟な軟骨で耳を作っても形が崩れたり吸収されたりしやすいということ、体が小さいと胸郭への負担が大きく、胸郭の変形が大きく生じることなどです。

一応目安としては身長135cm以上、および30kg以上と考えるとよいかと思います。学校の問題を考えるとなかなか中学生で、というわけにもいかないのは承知していますので、その基準に達していなくとも希望があれば手術はできますが、それらのリスクも理解したうえで手術の年齢を検討いただければと思います。特にクラスで身長順に並ぶと前の方、という方は5年生に固執せずに、6年生で検討するのが賢明と思います。


 

さて、先週末はアジア国際顎顔面外科学会という学会が大阪市立医療センター今井先生会長の元開催され、行ってまいりました。自身で耳の発表をしたほか、友人の韓国のパク先生が今回は特別講演でお越しになり、その座長をさせていただいたわけです。もちろん国際学会だからすべて英語ですよ。私にとってはかなりの苦行で、特にパーティにも出ないといけないわけですが、海外の色々な方から声をかけられては、たどたどしい英語で返事をするというつらい時間でした。国際学会に出るたびに、思いを表現できないもどかしさでいっぱいになり、明日から本気で英語やろう!と思っては挫け、の繰り返しを毎年凝りもせずやっております。

会場は奈良で、私は初めて奈良に宿泊しました。以前も奈良で学会はあったのですが、その時は奈良の宿がいっぱいでやむを得ず大阪に泊まったという経緯があったので、今回はしっかり早めに予約をして宿を押さえたわけです。奈良は有名な観光地ではあるものの、日帰り観光の方が多く、思いのほか宿泊施設が少ないんですよね。で、奈良の夜は結構寂しかったです。日が暮れると人通りもまばらで、ぶらっと一人で気軽に入れるような居酒屋を探すのもなかなか大変で、奈良はいい街ではあるのですが、晩御飯付きの旅館に泊まるのでなければ、宿泊には不向きな街かもしれません。

それでも私が楽しみにしていたのは、久しぶりの大仏様にお会いすることと、高速餅つきで有名なお餅屋の餅を食べること。大仏様はやはり大きいだけでなく、綺麗なお顔立ちでしたね。餅も高速餅つきの現場は見れなかったものの、あそこのお餅は美味しかったですよ。餡入りヨモギ餅onlyというのがちょっと残念で、餡のないシンプルなやつとかも出して欲しいなとは思いますが、学会場と宿の間にちょうどお店があるので結局3回も食べてしまいました。

奈良と言えばやはり大仏様

学会場は駅に直結した奈良100年会館


たそがれの猿沢池と興福寺五重塔


紅葉にはちょっとすでに遅かったのがやや残念

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